まんが日本昔ばなし「笹無山」
あらすじ
昔、備中松山城下(現在の岡山県高梁市)に一人の若者がいました。若者は武士の家に生まれましたが、性格は優しく、戦いを嫌っていました。ある日、若者は父の命令で戦に出かけますが、そこで多くの命が失われるのを見て心を痛めます。
戦から帰った若者は、二度と戦に出たくないという思いから、家出してしまいます。若者は山奥の庵に入り、修行僧として暮らし始めました。
しかし、若者は過去に自分がした戦いのことを忘れられず、苦しみに暮れていました。ある日、若者は山奥で一人の老婆に出会います。老婆は若者の悩みを聞き、こう助言します。
「あの山の裏側に、笹が生い茂っている場所がある。その笹を全て引きちぎれば、あなたの心の闇も晴れるでしょう。」
若者は老婆の助言に従い、山の裏側ににある笹原へ向かいます。そして、何日もかけて全ての笹を引きちぎりました。
笹を全て引きちぎった若者は、ようやく心の平安を取り戻すことができました。そして、若者は再び庵に戻り、修行に励むのでした。
その頃、若者の家では若者の行方が分からず、心配していました。そして、何年も探し続けた末、ようやく若者が山の裏側にいることを知ります。
若者の家族は喜び勇んで若者に会いに行きますが、若者は変わり果てた姿になっていました。若者は全身血まみれで、髪は白髪になっており、まるで別人のようでした。
若者は家族に、自分が戦で多くの人を殺めたことを語り、そして罪滅ぼしのために笹を全て引きちぎったことを話しました。
家族は若者の話を聞き、涙を流しました。そして、若者が罪滅ぼしをしていることを理解し、許しました。
その後、若者は山の裏側にそのまま残り、修行を続けました。そして、その山はいつしか「笹無山」と呼ばれるようになりました。
教訓
この物語は、戦争の悲惨さや、罪滅ぼしの大切さを教えてくれます。また、どんなに苦しい状況でも、希望を捨てずに生きることが大切であることを示しています。
その他
この話は、岡山県高梁市に伝わる民話の一つです。
まんが日本昔ばなしでは、この話を題材とした作品が複数あります。
この話は、アニメや映画、舞台などでも取り上げられています。
参考資料
http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=1314
まんが日本昔ばなし「笹無山」 - YouTube https://www.youtube.com/watch?v=n34McaxykQ0
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