大蔵と天狗どん

まんが日本昔ばなし「大蔵と天狗どん」

あらすじ

昔々、長崎県の八天岳(はってんだけ)の麓に、貧しい百姓夫婦が住んでいました。夫婦には子供がなかなかできませんでしたが、毎日八天岳の天狗様に子供ができるようにお願いしていました。

ある晩、おかみさんは八天岳の天狗どんが腹の中に飛び込んだ夢を見ました。そして、元気な男の子を産みました。この子は大蔵と名付けられ、親孝行で気の優しい、大変な力持ちになりました。

そんなある日、大蔵が芝刈りに八天岳に出かけると、大岩の上から天狗どんが呼びかけてきました。それから毎日、大蔵は天狗どんと相撲をとるようになり、近在で一番相撲が強くなりました。

そうして大蔵が江戸に上ることになった時、天狗どんは大蔵に天狗の力を授け、人情に負けてわざと相手に負けるとその力はなくなってしまうと忠告しました。

江戸で相撲取りとなった大蔵は、投げ技が速いことから「稲妻」という四股名をもらい、毎日素晴らしい取り口で勝ち続けた。そうして明日は千秋楽という日の夜、龍ヶ岳という黒星続きの相撲取りが大蔵を訪ねてきた。龍ヶ岳は「明日、田舎から両親が相撲を見にやってくる。どうか明日は自分を勝たせてくれ。」と大蔵に頼んだ。大蔵は龍ヶ岳の頼みを一旦は撥ねつけた。

しかし翌日、稲妻大蔵と龍ヶ岳の取り組みが始まると、大蔵の目に龍ヶ岳の年老いた両親が必死になって息子を応援する姿が映った。大蔵は思わず体の力を抜き、龍ヶ岳に負けてしもうた。

こうして情けに負けた大蔵は、それから天狗どんが言うたとおり力が入らなくなり、とうとう相撲を辞めて長崎へ帰ることになった。しかし、あの時、涙を流して喜んだ龍ヶ岳の両親のことを思い出すと、これで良かったのだと、大蔵はまた気持が晴れ晴れとしてくるのじゃった。

その後大蔵は、また昔のように両親を助けて百姓仕事に精を出した。そうして天狗どんからもらった神通力がなくなっても、まだまだ何をやっても普通の人よりずうっと力が強かったということじゃ… めでたし、めでたし。

教訓

この物語は、力だけでなく優しさや思いやりを持つことの大切さを教えてくれます。また、どんな困難にも負けずに立ち向かうことの大切さも示しています。

大蔵は、天狗どんから授けられた力によって、江戸で最強の相撲取りとなりました。しかし、龍ヶ岳の両親の姿を見て、わざと負けることを選びました。その結果、大蔵は天狗どんからもらった力を失ってしまいました。

しかし、大蔵は後悔することなく、再び両親を助けて百姓仕事に精を出しました。そして、大蔵は天狗どんからもらった力以上に、優しさや思いやりの力で周りの人々から尊敬されるようになりました。

このことから、私たちは力だけでなく優しさや思いやりを持つことの大切さを学ぶことができます。また、どんな困難にも負けずに立ち向かうことの大切さも示しています。

その他

この話は、全国各地に伝わる民話の1つです。地域によって、ストーリーや結末などが異なる場合があります。
まんが日本昔ばなしでは、この話を題材とした作品が複数あります。
この話は、テレビドラマや舞台などでも取り上げられています。

参考資料

http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=1342
まんが日本昔ばなし「大蔵と天狗どん」 - YouTube <a href="無効な URL を削除しました]

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鏡騒動

まんが日本昔ばなし「鏡騒動」

あらすじ

昔々、あるところに「長兵衛」という男と「おみよ」という女房がいました。長兵衛は、道具屋で働いていました。

ある日、長兵衛は道具屋で鏡を見ました。長兵衛は、鏡に映っている自分の姿を見て、父親と間違えてしまいました。長兵衛は、父親が生きていると思い込み、大変喜んで家に帰りました。

おみよは、長兵衛の話を聞いてびっくりしました。おみよは、長兵衛の父親はとうの昔に亡くなっていると知っていました。おみよは、長兵衛が鏡に映っている自分の姿を見て、父親と間違えていることを知りました。

おみよは、長兵衛に鏡のことを説明しようとしましたが、長兵衛は信じようとしませんでした。長兵衛は、鏡に映っている自分の姿こそが父親だと主張しました。

おみよは、困り果ててしまいました。おみよは、長兵衛に鏡のことを信じてもらうために、知恵を絞りました。

おみよは、長兵衛を鏡の前に行かせました。そして、おみよは鏡に映っている長兵衛に話しかけました。

「長兵衛さん、あなたは誰ですか?」

長兵衛は、鏡に映っている自分に答えました。

「私は長兵衛です。」

おみよは、長兵衛に尋ねました。

「では、あなたの父親は誰ですか?」

長兵衛は、鏡に映っている自分に答えました。

「私の父親は、長兵衛です。」

おみよは、長兵衛に言いました。

「ほらね、鏡に映っているあなたは、あなた自身ですよ。あなたの父親ではありません。」

長兵衛は、ようやく鏡に映っている自分の姿が自分自身であることを理解しました。長兵衛は、恥ずかしそうに笑いました。

教訓

この物語は、思い込みの危険性を教えてくれます。また、物事をよく見ることの大切さも示しています。

長兵衛は、鏡に映っている自分の姿を見て、父親と間違えてしまいました。長兵衛は、思い込みが強いため、鏡に映っている自分の姿が自分自身であることを信じようとしませんでした。

このことから、私たちは思い込みの危険性を学ぶことができます。また、物事をよく見ることの大切さも示しています。

その他

この話は、日本各地に伝わる民話の1つです。地域によって、ストーリーや結末などが異なる場合があります。
まんが日本昔ばなしでは、この話を題材とした作品が複数あります。
この話は、テレビドラマや舞台などでも取り上げられています。


参考資料

http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=1343
まんが日本昔ばなし「鏡騒動」 - YouTube 鏡騒動 – まんが日本昔ばなし

 

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