名主がくれた苗

まんが日本昔ばなし「名主がくれた苗」

あらすじ

昔、ある村に久作という貧しい百姓がいました。ある日、久作は山で迷子になり、困っていたところを名主に助けられます。名主は久作に親切にしてくれ、家に招いて食事を与えました。そして、帰る際に苗を一束渡してくれました。

久作は苗を持ち帰り、大切に育てました。苗はすくすくと育ち、立派な稲穂を実らせました。秋になり、稲刈りの時期が来ると、名主がやって来て「その稲はわしがくれた苗から育ったものだから、半分やるように」と言いました。

久作は困りましたが、名主の言う通り半分譲りました。しかし、名主はさらに「残り半分もやるように」と言い出したのです。

困り果てた久作は、村の古老に相談しました。古老は「名主は欲深い男だから、いくら渡しても満足しないだろう。ここは一つ芝居を打ってみよう」と助言しました。

久作は古老の助言通り、名主を自宅に招きました。そして、ご馳走を用意して名主をもてなしました。酒宴の席で、久作は名主にこう言いました。

「実は、この稲は名主様からいただいた苗から育ったのですが、不思議なことに、半分はうるち米、半分はもち米が実ったのです。名主様にはうるち米の方を差し上げ、もち米の方は私がいただきます」

名主は話を聞いて喜び、うるち米の方をもらっていくことにしました。しかし、名主が家に帰ってうるち米を炊いてみると、なんと真っ黒に変色してしまいました。

名主は慌てて久作のところへ行き、「もち米の方と交換してくれ」と頼みましたが、久作は「もち米はすでに売り飛ばしてしまいました」と答えて追い返しました。

こうして、名主は欲によって痛い目に遭い、久作は困窮から抜け出すことができました。

教訓

この物語は、欲張るとろくなことにならないという教訓を教えてくれます。また、困ったときは周りの人に助けを求めることが大切だということも示唆しています。

その他

この物語は、日本各地で様々なバリエーションで語り継がれています。
名主がくれた苗は、実はもち米の苗だったという解釈もあります。
この物語は、民話研究者によっては、貧しい百姓が権力者に立ち向かう話として分析されています。

参考資料

http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=495&cid=12
日本昔ばなしデータベース - 名主がくれた苗 <a href="無効な URL を削除しました]
動画:



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大懸山のうわばみのあらすじ

まんが日本昔ばなし「大懸山のうわばみ」

あらすじ

昔、広島県の大懸山には、五助という猟師と年老いたうわばみがいて、いつも同じ獲物を取り合っていました。ある日、五助はうわばみに獲物を横取りされたことに腹を立て、「いつか勝負するぞ!」と宣言します。

その夜、五助の家にうわばみの化身が現れ、勝負を挑みます。五助は必死に逃げ回りますが、うわばみに追い詰められてしまいます。絶体絶命のピンチに陥った五助は、火縄銃を使ってうわばみを撃退することに成功します。

しかし、うわばみは死なずに姿を消し、五助は再びうわばみの脅威に怯えることになります。そこで、五助は村の若者たちと協力して、うわばみを退治する作戦を立てます。

作戦を実行した五助たちは、見事うわばみを倒し、村に平和をもたらすことに成功します。

このお話の教訓

困難に立ち向かう勇気
仲間との協力の大切さ
自然への畏敬の念

このお話の重要性

「大懸山のうわばみ」は、勇気や協力の大切さを教えてくれるお話です。また、自然の力強さや恐ろしさを描くことで、自然への畏敬の念も芽生えさせてくれます。この話は、子どもから大人まで幅広い世代に読み継がれており、日本の文化や伝統を伝える役割も担っています。

その他

この話は、様々なメディアで取り上げられており、絵本、アニメ、映画など様々な形で楽しむことができます。
この話は、日本各地に似たような昔話が存在します。


参考資料

まんが日本昔ばなし~データベース~ - 大懸山のうわばみ http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php
Wikipedia - まんが日本昔ばなし https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%81%BE%E3%82%93%E3%81%8C%E6%97%A5%E6%9C%AC%E6%98%94%E3%81%B0%E3%81%AA%E3%81%97


豆知識

うわばみは、ヘビの一種で、人を襲うこともあるとされています。
大懸山は、広島県にある山で、古くから様々な伝説が残されています。


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大懸山のうわばみ – まんが日本昔ばなし