まんが日本昔ばなし「四十八豆と大黒天」
あらすじ
昔々、あるところに与作という怠け者の若者がいました。与作は両親を亡くし、おばさんの世話になりながら、毎日ぶらぶらして暮らしていました。
ある日、与作は池のそばで寝転んでいると、不思議な夢を見ました。夢の中で、大黒天様が現れ、「四十八種類の豆を作り、師走の十二月の九日の晩にその豆を炒って供えると、一生楽に暮らせるじゃろう」と告げました。
目を覚ました与作は、早速夢のお告げ通りに行動を始めました。おばさんから一粒の豆をもらい植えると、大切に世話をしました。そして、あちこちの家から豆をもらってきてはそれを植えました。
与作は少しずつ豆の種類を増やしていきましたが、どうしても四十六種類しか見つかりませんでした。困った与作は、またもや大黒天様が夢に現れるのを待ちました。
すると、その夜の夢に、再び大黒天様が現れました。大黒天様は与作に、「残りの二種は手足にできたマメの事だ。これまでの様に汗水流して働けば、今後の暮らしも楽になるじゃろう」と言いました。
大黒天様の言葉に励まされた与作は、怠け心を捨てて一生懸命働くようになりました。すると、不思議なことに、与作はどんどんお金持ちになっていきました。そして、いつの間にか村で一番の金持ちになったのです。
しかし、与作は慢心し、再び怠け者になってしまいました。すると、たちまちお金を失い、元の貧乏暮らしに戻ってしまったのです。
二回目の失敗を反省した与作は、再び大黒天様の言葉を思い出し、一生懸命働くことを決意しました。そして、今度こそ怠けることなく努力を続けた与作は、再び幸せな暮らしを手に入れることができたのです。
教訓
「四十八豆と大黒天」は、怠けずに努力することの大切さを教えてくれる物語です。主人公の与作は、最初は怠け者でしたが、大黒天様の言葉に励まされて一生懸命働くようになりました。しかし、慢心して再び怠けると、たちまち全てを失ってしまいました。
この物語は、私たちに、どんなに裕福になっても、決して慢心せず、努力を続けることが大切だということを教えてくれます。また、たとえ失敗しても、諦めずに立ち直ることができれば、必ず幸せを掴むことができるという希望も与えてくれます。
その他
「四十八豆と大黒天」は、山梨県に伝わる昔話です。
まんが日本昔ばなしでは、第590話で放送されました。
この話は、民話研究者によって様々な分析がされています。例えば、与作の怠け者から勤勉家への変化を心理的に分析したり、物語に込められた倫理的なメッセージを考察したりするなど、様々な視点から研究されています。
参考資料
http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=590
https://www.youtube.com/watch?v=2hQ2SE5udEQ
その他
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動画:
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どぶろくの尻のあらすじまんが日本昔ばなし「どぶろくの尻」あらすじ 昔々、あるところに源兵衛という貧しい男がいました。源兵衛は怠け者で、毎日ぶらぶらと遊んで暮らしていました。 ある年の暮れ、源兵衛は山に薪を拾いに行った帰りに、酒横目(さけよこめ:江戸時代の密造酒取り締まりの役人)に見つかります。酒横目は、源兵衛の家を調べましたが、どぶろく(密造酒)は見つかりませんでした。 しかし、酒横目は源兵衛家の囲炉裏の上にある大きなカメが怪しいと思い、棒で突いてみると、なんとカメからどぶろくが溢れ出てきたのです。 源兵衛は慌てて謝罪しましたが、酒横目は容赦せず、どぶろくを没収してしまいました。 困った源兵衛は、酒横目からどぶろくを取り戻そうと、ある作戦を思いつきました。源兵衛は、酒横目を家に招き、酒盛りを始めました。そして、酒横目がすっかり酔っ払った頃、源兵衛はこっそりとどぶろくを別のカメに移し替えました。 酒横目がどぶろくを飲もうとカメに手を伸ばすと、そこには何もありませんでした。酒横目は怒り狂い、源兵衛を責めますが、源兵衛はしらばっくれます。 結局、酒横目は何もすることができず、どぶろくを諦めて帰ってしまいました。 こうして、源兵衛は酒横目からどぶろくを取り戻すことに成功しました。 教訓 「どぶろくの尻」は、機転を利かせて困難を乗り越える物語です。源兵衛は、怠け者でしたが、酒横目からどぶろくを取り戻すために知恵を使って作戦を考えました。 この物語は、私たちに大切なことを教えてくれます。それは、どんな困難な状況でも、決して諦めずに考えることが大切だということです。 また、この物語は、正直であることの大切さも教えてくれます。源兵衛は、最初は酒横目に正直にどぶろくがあることを告げましたが、酒横目は容赦せずどぶろくを没収してしまいました。 しかし、源兵衛は諦めずに知恵を使ってどぶろくを取り戻しました。このことから、正直であることは大切ですが、状況によっては別の方法で困難を乗り越えることも必要であることがわかります。 その他 「どぶろくの尻」は、全国各地に伝わる昔話です。 まんが日本昔ばなしでは、第596話で放送されました。 この話は、民話研究者によって様々な分析がされています。例えば、源兵衛の行動を心理的に分析したり、物語に込められた社会的メッセージを考察したりするなど、様々な視点から研究されています。 参考資料 http://nihon.syoukoukai.com/modules/stories/index.php?lid=596 YouTube「まんが日本昔ばなし 2023 Vol 596 どぶろくの尻 (どぶろくのしり」 どぶろくの尻 – まんが日本昔ばなし |
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