鉢の鯉

まんが日本昔ばなしの「鉢の鯉」

「鉢の鯉」は、まんが日本昔ばなしで放送された人気のあるエピソードの一つです。1975年10月12日に放送された第52話にあたります。

あらすじ

昔あるところに、五郎兵衛というとても人使いの荒い長者がいました。五郎兵衛は、使用人たちを朝から晩まで働かせ続け、病気や年を取って働けなくなった使用人につらくあたっていました。

こんな五郎兵衛の家から、使用人たちどんどん逃げ出し、とうとう誰もいなくなってしまいました。困った五郎兵衛は、新しい使用人を雇おうとしますが、誰も五郎兵衛の家に就職したがりません。

ある日、五郎兵衛は町を歩いていたところ、古道具屋を見つけました。古道具屋には、様々なものが売られていました。五郎兵衛は、色々とお宝を見て回っていたところ、ひとつの古い鉢を見つけました。

その鉢は、とても奇妙な絵が描かれていました。鉢の絵には、鯉が泳いでいる様子が描かれていました。五郎兵衛は、その絵にとても興味を持ち、鉢を古道具屋から買い求めました。

五郎兵衛は、家に帰って早速鉢を飾りました。そして、鉢に水を入れてみました。すると、不思議なことに絵の鯉が本当の鯉に変化し泳ぎはじめました。

五郎兵衛は、この鉢はとんでもないお宝だと驚いて、さっそくこの鉢を源右衛門という正直な男に譲りました。

源右衛門は、この鉢をとても大切に扱い、毎日水を変えて鯉に餌を与えました。すると、鯉はどんどん大きくなり、とうとうはちからあふれるほどになりました。

源右衛門は、この鯉を売ってお金に換えれば、困っている人たちを助けることができると考えました。そして、鯉を市場に持ち出して売りました。

鯉は、とても高値で売れて、源右衛門は大金持ちになりました。源右衛門は、大金を使って困っている人たちを助け、多くの人々から感謝されました。

一方、五郎兵衛は鉢を譲ったことを後悔していました。五郎兵衛は、源右衛門が鉢で儲けていることを知ると、源右衛門から鉢を奪い返そうとしました。

しかし、源右衛門は五郎兵衛に鉢を譲るつもりはありませんでした。源右衛門は、五郎兵衛に「この鉢は、正直な人のみぞその価値を知ることができる」と言いました。

五郎兵衛は、源右衛門の言葉に心を打たれ、自分の行いを反省しました。そして、これからは正直に生きようと決意しました。

教訓

この話は、正直に生きることの大切さを教えてくれます。また、どんなものでもその価値を知るためには、見る目が大切であることも教えてくれます。

その他

「鉢の鯉」は、日本各地に伝わる民話の一つです。
この話は、様々なバリエーションで語られています。
「鉢の鯉」は、まんが日本昔ばなしの中でも特に人気のあるお話です。何度見ても楽しめる、心温まるお話です。

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まばたき達磨のあらすじ

「まばたき達磨」は、まんが日本昔ばなしで放送された特定の1つのエピソードを指す言葉です。

1975年10月12日に放送された第10話で放送されており、原作は、江戸時代の儒学者である佐藤一斎の随筆集『言志四録』に収録されている「鉢の鯉」という話です。

あらすじ

昔あるところに、五郎兵衛という裕福な男がいました。五郎兵衛は、とても意地悪な性格で、使用人たちを朝から晩まで働かせていました。ある日、五郎兵衛の使用人の一人が病気になってしまいました。五郎兵衛は、病気の使用人を追い出してしまうと、新しい使用人を雇うのが面倒なので、仕方なく家に置いておくことにしました。

しかし、五郎兵衛は病気の使用人に何も仕事をさせず、毎日ひどい言葉を浴びせかけていました。ある日、五郎兵衛は病気の使用人に「お前は、もう何も役に立たないただの荷物だ。さっさと死んでしまえ!」と言いました。

病気の使用人は、五郎兵衛の言葉に深く傷つき、そのまま床に伏せてしまいました。そして、数日後に息を引き取ってしまったのです。

五郎兵衛は、使用人の死によって使用人がいなくなったことに困りました。そこで、五郎兵衛は町に出かけて新しい使用人を雇おうとしました。しかし、五郎兵衛の意地悪な性格が知れ渡っていたため、誰も五郎兵衛の家に就職しようとはしませんでした。

困った五郎兵衛は、仕方なく骨董品屋を訪れました。そして、骨董品屋で見つけた古い鉢を買うことにしました。五郎兵衛は、この鉢を家に持ち帰ると、水を入れてみました。すると、なんと鉢の絵に描かれていた鯉が動き出し、本当の鯉になったのです。

五郎兵衛は、大喜びで鯉を飼うことにしました。そして、鯉にご飯を食べさせたり、水替えをしたりして、大切に育てました。

ある日、五郎兵衛が鯉にご飯を食べさせていると、近所のおばあさんが通りかかりました。おばあさんは、五郎兵衛の鉢を見て、「その鉢は、とても珍しいものでしょう。きっと、良いことが起こるわよ」と言いました。

五郎兵衛は、おばあさんの言葉を信じて、鯉を大切に育てることにしました。そして、それからというもの、五郎兵衛の家に幸運が訪れるようになりました。

五郎兵衛は、意地悪な性格が改まり、使用人たちにも優しく接するようになりました。そして、五郎兵衛は使用人たちと共に、幸せに暮らしました。

このお話は、意地悪な性格を改めれば、良いことが起こるという教訓が込められています。また、動物を大切にすることの大切さも訴えています。

「まばたき達磨」は、子供から大人まで楽しめる、心温まるお話です。何度見ても、心が洗われるような気持ちになる作品です。


この作品に関する豆知識

この話は、日本各地に伝わる民話を基にしています。
鉢の絵に描かれた鯉が本当の鯉になるというモチーフは、日本昔話によく登場します。
この話は、1985年に出版された児童文学作家である椋鳩十の童話集『鉢の鯉』に収録されています。


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まばたき達磨 – まんが日本昔ばなし