こぶとり爺さんとは、日本の昔話に登場する、顔のこぶを鬼に取ってもらったり増やされたりするお爺さんの話

こぶとりじいさんとは?

こぶとり爺さんとは、
日本の昔話に登場する、顔のこぶを鬼に取ってもらったり増やされたりするお爺さんの話で、「隣の爺型民話」と呼ばれるタイプの昔話の一つです。

この物語にはいくつかのバリエーションがありますが、代表的なものを以下に紹介します。

こぶとり爺さんのあらすじ

昔々、ある村にこぶのあるお爺さんが住んでいました。お爺さんは、自分の顔にある大きなこぶをとても気にしていました。

ある日、お爺さんは山に薪を取りに行きました。日が暮れると、急に天候が悪化し、嵐がやってきました。お爺さんは嵐を避けるために山の中の洞窟に避難しました。

洞窟の中でお爺さんは休んでいると、突然、洞窟の奥から奇妙な音が聞こえてきました。お爺さんが音のする方を見ると、なんと、鬼たちが宴会を開いていました。鬼たちは楽しそうに踊りながら酒を飲んでいました。

お爺さんは怖かったのですが、こっそりと鬼たちの宴会を見ているうちに、ついに声を出してしまいました。鬼たちはお爺さんに気づきましたが、お爺さんの踊りを見てとても気に入りました。そこで鬼たちは、「また来るように」と約束させ、お爺さんのこぶを取り除いてくれました。

お爺さんが村に戻ると、みんなが彼の変わった姿に驚きました。そして、もう一人のこぶのあるお爺さんが、この話を聞いて同じように鬼たちの宴会に参加しましたが、彼は踊りが下手で、鬼たちに嫌われ、逆にもう一つのこぶをつけられてしまいました。

こぶとり爺さんは隣の爺型民話

隣の爺型は、日本の民話の一種で、主に善良なおじいさんとその隣人である意地悪なおじいさんとの対比を描いた物語の型を指します。この型の物語では、善良なおじいさんが何らかの幸運や恩恵を受けると、それを見た隣の意地悪なおじいさんが真似をしようとして失敗するという構造が特徴です。

隣の爺型民話は、日本の昔話の一つで、主に善良なおじいさんとその隣人である意地悪なおじいさんとの対比を描いた物語です。この物語の構造は、善良なおじいさんが成功する一方で、隣人がその真似をして失敗するという形を取ります。

岩手県版こぶとり爺さん

こぶとりじいさんの昔話は日本全国で広く知られていますが、特に岩手県で独特のバージョンが伝わっています。岩手県の版では、以下のような特徴があります:

  1. 鬼の代わりに天狗が登場します。
  2. おじいさんの瘤(こぶ)は頬ではなく額にあります。
  3. おじいさんは神社で夜籠りをしている時に天狗たちと出会います。

岩手県のバージョンは修験道の歴史を反映していると考えられ、地域の文化的背景を色濃く反映しています。

こぶとり爺さんの良い点、悪い点

こぶとり爺さんの物語には、良い点と悪い点があります。

良い点 悪い点
  • 非現実的な世界や鬼の存在が子供たちの想像力を豊かにする。
  • 恐ろしい鬼が間の抜けた愛すべき存在として描かれておりユーモラス。
  • 芸は身を助けるという教訓、むやみに人をうらやまないことの大切さを伝えている。
  • 踊りの上手下手だけで運命が左右されるのは理不尽。
  • こぶを取り除くことを良いこととして描いているため障害者差別につながる可能性がある。
  • 登場人物の性格や行動が単純化されており、現実世界の複雑さを反映していない。

こぶとり爺さんについてよくある質問

こぶとり爺さんの面白さとは?

欲深い隣の爺さんが、逆にこぶを2つつけられてしまうというオチが痛快で笑えます。

こぶとり爺さんから得られる教訓とは?

この物語は、「欲張らないこと」や「自分の長所を活かすこと」、そして「謙虚さ」の大切さを教えるものとされています。お爺さんのこぶが取れる話は、善意や適切な行動が良い結果をもたらすという教訓を伝えています。

こぶとりじいさんの「こぶ」は何の病気?

「こぶとりじいさん」の物語に登場する「こぶ」。このこぶは、単なる物語の要素ではなく、実は耳下腺腫瘍という病気だったのではないか、という説が有力です。

耳下腺腫瘍は、耳の下にある唾液腺にできる腫瘍のことです。良性のものが多く、ゆっくりと大きくなるのが特徴です。こぶとりじいさんのこぶも、長い年月をかけて徐々に大きくなったと考えられます。

こぶとり爺さんと花咲か爺さんを比較

「花咲か爺さん」は良い行いをする老人が、犬の助けを借りて宝物を見つけ、逆に欲深い隣人が罰を受ける話です。善行と報いというテーマがこぶとり爺さんと共通しています。

こぶとり爺さんと花咲か爺さんの物語には、いくつかの違いがあります。以下の表で両者を比較してみましょう。

特徴 こぶとり爺さん 花咲か爺さん
主人公 こぶのあるおじいさん 優しいおじいさん
対立者 逆側にこぶがあるおじいさん いじわるじいさん
主な出来事 鬼との出会いと踊り 犬との出会いと灰まき
結果 踊りが上手な爺さんはこぶを取られ、下手な爺さんはこぶを付けられる 灰をまいて花が咲き、褒美をもらう
教訓の明確さ 比較的曖昧 より明確
ストーリーの性質 落語っぽい、ユーモラスな話 勧善懲悪的な要素が強い
バリエーション 比較的少ない 多様なバージョンが存在する

こぶとり爺さんの話は、元々は単純に面白おかしい話として伝わっていましたが、後に教訓的な要素が加えられました。一方、花咲か爺さんの話は、善悪の対比がより明確で、教訓を与える目的が強く感じられます。

こぶとり爺さんから得た教訓を転職に活かす方法

自己理解を深める

こぶとり爺さんの物語では、陽気なおじいさんが鬼たちに好かれ、こぶを取ってもらうことができました。これは、自分の強みや特性を理解し、それを活かすことが成功につながることを示しています。転職活動においても、自分のスキルや経験をしっかりと把握し、それをアピールすることが重要です。

他者との比較を避ける

意地悪なおじいさんは、他者の成功を妬み、自分も同じようにこぶを取ってもらおうとしましたが、結果的に失敗しました。この教訓は、転職活動において他者と自分を比較することの危険性を示しています。自分のペースで進め、自分に合った職場を見つけることが大切です。

ポジティブな姿勢を持つ

陽気なおじいさんのように、ポジティブな態度で面接やネットワーキングに臨むことが、良い印象を与える鍵です。自信を持って自分を表現し、相手に好感を持たれるよう努めることが、転職活動の成功に繋がります。

まんが日本昔ばなしのこぶとり爺さんの無料動画

こぶとり爺さんの関連書籍


他のまんが日本昔ばなしを少し読む

ぶんぶく茶釜のあらすじ


  1. 茂林寺の和尚が茶の湯用の茶釜を購入する。

  2. 茶釜が不思議な動きを見せ、小坊主たちが騒ぐが和尚は信じない。

  3. 和尚が茶釜を使用しようとすると、茶釜が正体を現す。

  4. 和尚は茶釜を古道具屋に売り渡す。

  5. 夜になり、茶釜は古道具屋に正体を明かし、ぶんぶくちゃがまと名乗る。

  6. たぬきは古道具屋に芸を披露することを提案する。

  7. 古道具屋は見世物小屋を作り、たぬきの芸で大繁盛する。

  8. 古道具屋は儲けの半分を寄付し、茶釜を茂林寺に返却する。

  9. ぶんぶくちゃがまは茂林寺の宝物として大切にされる。

■記事へ行く
ぶんぶく茶釜 – まんが日本昔ばなし